記憶力を倍にする〝リハーサル〟



記憶を定着させる簡単な方法。それが体験内容をリハーサルすることです。


覚えていなければならない出来事に出会った時、その出来事を頭の中で反すうしていることがあります。


反すうするのは、覚えるべき出来事の内容を忘れないように記憶を定着させているのですが、それは、次回、思い出すためのリハーサルをしているとも言えます。


この能動的なリハーサルがどれほど記憶に影響するかを、英国のサセックス大学のクリス・M・バード博士らがあきらかにしています。


健康的な大人に、40秒のビデオクリップを26本観てもらいますした。それは、2人の大人がジョークを言い合う『意地悪なお隣さん』です。


26本のクリップのうちの20本は、観た直後の40秒間、頭の中で、あるいは、声にして内容をリハーサルしてもらいます。残りの6本はリハーサルをしません。


その結果が下図です。


Conditionの1と2はビデオクリップを観た直後にリハーサルしたケース。Condition1は1週間後に再リハーサルしたケースです。Condition2は、ビデオクリップを観た直後のリハーサルを除き、18日目までリハーサルをしていません。Condition3は、ビデオクリップを観た直後はリハーサルせず、1週間後にリハーサルしたケースです。
Conditionの1と2はビデオクリップを観た直後にリハーサルしたケース。Condition1は1週間後に再リハーサルしたケースです。Condition2は、ビデオクリップを観た直後のリハーサルを除き、18日目までリハーサルをしていません。Condition3は、ビデオクリップを観た直後はリハーサルせず、1週間後にリハーサルしたケースです。



ビデオクリップを観た直後に内容をリハーサルすると2週間後でもディティールの多くを再現できますが、リハーサルをしないと、1週間後には、内容の半分しか再現できなくなっています。


また、ビデオクリップを観た直後にリハーサルし、1週間後に再リハーサルすると、18日目でも、ビデオクリップを観た直後と同レベルまで内容を再現できる結果になっています。


「事故や事件に遭遇した時を含めて、大切な出来事は、体験後できるだけ早くリハーサルすれば、記憶をかなり定着できるでしょう」とバード博士はコメントしています。


新しい言語や楽器を学ぶ。経験したことがないスポーツを始める。


なにを学ぶにしても、学んだ直後のリハーサルが上達を助けてくれるということです。



参照)Consolidation of Complex Events via Reinstatement in Posterior Cingulate Cortex.