結晶化していく知能



記憶力(短期記憶力)がピークを迎えるのは、実は、20歳代半ば。おだやかではあるものの、20代という若い頃から認知力低下が始まっています。


しかし、知能とひと口に言ってもただひとつの知能があるわけではなく、記憶力のほかに、注意力や知覚力、実行機能など、多くの認知力から成り立っています。


なかには年齢とともに向上していく認知力があり、60 歳を超える頃になってはじめて絶頂期を迎えるものもあります。


この加齢とともに向上していく知能を結晶性知能と呼び、体験を積むことで伸びていく知能と言えます。


年とともに内部情報が蓄積していくので選択肢が増え、若い頃より問題解決能力が向上し、よりよい判断を下すことができるようにもなります。


その典型が語彙力で、語彙力は結晶性知能を測る指標のひとつとしても使われています。


マサチューセッツ工科大学のジョシュア・ハーツホーンとマサチューセッツ総合病院のローラ・ゲルミンが48000人以上の被験者のデータを調べ直し、加齢とともに低下していく知能がある一方、向上していく知能があることを確認しています。


認知力のピークは、平均すると以下のように現れます。


◎ 情報処理スピード〜18〜19歳

◎ 短期記憶〜25歳

◎ 他人の感情を理解する能力〜40歳代から50歳代

◎ 語彙力〜60歳代から70歳代前半


記憶力だけを指標にしないほうがよいということです。



参照:When Does Cognitive Functioning Peak? The Asynchronous Rise and Fall of Different Cognitive Abilities Across the Life Span (PDFが開きます)



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