脳への血流を改善するカカオ

カカオビーンズ
カカオビーンズ



チョコレートやココアの粉末は、カカオの木の種子(果実)であるカカオビーンズから作られます。


カカオビーンズの原産地は南アメリカの熱帯地方です。


スペインによる南アメリカ征服を経てヨーロッパに渡ったカカオビーンズが、チョコレートやココアに加工され、嗜好品になっていきました。


カカオに含まれる認知力によい成分はフラボノイドの一種であるフラバノールで、血管をリラックスさせて血液循環をよくする働きがあります。


その作用により、グルコース(ブドウ糖)や酸素が脳に供給されやすくなることと、血流の改善によって神経細胞の生成が促されることで、認知力が向上すると考えられています。


米国のハーバード大学が、生カカオに近い高フラバノールココアを毎日飲むとどうなるかを調べています。具体的には、被験者に、フラバノール450mg入りのココアを日に2杯飲んでもらっています。


その結果、1週間で8%、2週間で10%と、脳への血流が著しくよくなることがわかりました。


イタリアのラクイラ大学とチョコレートメーカーであるマース社も、合同で、ココアと認知力の関係を調べています。


軽度認知障害がある90人を対象に、8週間にわたってフラバノールを毎日飲んでもらってテストしたところ、記憶力が著しく改善され、出された課題に対して応答するまでの時間も30%まで短縮する結果になりました。摂取したのは日に520〜990mgのフラバノールです。


カカオは網膜における血流もよくするので、ダークチョコレートを食べると、食べる前よりも、文字を判読する力や視覚空間的な認識力がよくなることもわかっています。


フラバノールは苦みの元。そのため、過去の市販のココアからは、その大半が除かれていたのが実情です。チョコレートも加工が進めば進むほど、フラバノールが少なくなります。


チョコレートやココアをブレインフードとして考えるなら、原料のカカオにできるだけ近いもので、砂糖や乳製品、化学物質があまり入っていないものを選ぶことがポイントです。


いまでは、生カカオのココアとか、カカオ95%などと表示されたチョコレートも売られるようになっています。


カフェインに関して言えば、ココアはコーヒーの1/20しかカフェインを含んでいません。夕方以降飲むのにもベターな嗜好品といえるでしょう。



参照)『脳を老化させない食べ物』(主婦と生活社)